就職氷河期採用者は昇任出来ない?
昨年から就職氷河期世代を対象とした公務員採用試験が行われています。
就職が厳しかった世代を対象としているため、当然応募者は多いのですが、採用者数は非常に少なく、東京都でさえ10名と狭き門となってます。
令和2年で言えば、倍率も都は80倍、特別区は50倍という感じです。
このため、採用者の多くは、現職があるが、キャリアアップを目指した転職の方がほとんどではないかなと思っています。
ただ、この狭き門を突破し、採用されても採用者を待ち受ける状況は正直厳しいのが現状です。。。😓
まず昇任が難しい。正確に言えば、昇任する機会が与えられていません。
国家公務員の場合、運用されるかどうかはわかりませんが、採用者の経験や能力が高いと認められる場合は速やかに昇任するよう一応明記されています。
しかし、東京都の場合はそれがありません。😩
東京都では昇任は試験で行います。つまり試験に合格しないと昇任はできません。国では採用時の試験区分や勤続年数、所属部署等で能力に関わらず昇任でき、その弊害があるため、都の試験という方法は否定はしませんが、問題があるのは受験資格を得る勤続年数です。
都の場合、受験資格を得る勤続年数は試験区分によって決められています。例えば、一類Aで採用された人は就職後3年後に、一類Bで採用された人は就職後5年後という具合です。
この期間のズレは一類Bがいわゆる大学新卒を対象としており、一類Aが大学院新卒を対象としているためと思われます。🤔
東京都の場合、就職氷河期試験は一類Bと三類で行われました。就職氷河期の対象者は35歳〜50歳なので、一類Bの場合でも勤続年数が5年ないと、主任試験を受けることができません。つまり受験できるのは40歳〜55歳となる訳です。😨
つまり、キャリアアップで都に転職しても、これまでの勤務経験は全く考慮されない、3年で受験資格が与えられる一類Aの大学院生以下ということになります。😱😩😓
都の昇任は能力主義だと言っています。であれば、キャリアを積んだ就職氷河期採用者と、現行の一般的な新卒者を対象としている一類や三類と同じ制度に乗せるのは不適切ではないかと思っています。
就職氷河期は職務経験がある方がほとんどですからキャリアに準じて受験期間を短縮するなどのきめ細やかな対応が必要ではないか、と思います。